Pasta Championship
パスタ・チャンピオンシップ・アジア 2025 レポート
大会概要
「バリラ パスタ チャンピオンシップ」はパスタ界のワールドカップとも称されており、イタリア食文化の継承を目的に、世界中のイタリアンシェフの育成に注力し、シェフたちが世界の檜舞台で活躍するための登竜門となる大会です。7月29日(火)に開催された日本大会では、数多くの応募の中から厳正な事前選考を勝ち抜いた6名のイタリアンシェフが参加し、順番にパスタのプレゼンテーション、試食等の厳正なる審査を行った結果、「Convivio」の澤田シェフが優勝しました。澤田シェフは、2025年11月に開催される「Barilla Pasta Championship Asia 2025」に日本を代表して参加。アジア大会では、日本を含む合計8カ国8名のトップシェフがアジアチャンピオンのタイトルをかけて競います。
日程
2025年7月29日(火)
参加シェフ
左から
・外山慎(とやま・しん)シェフ/Gigli
・木村忠敬(きむら・ただひろ)シェフ/Ristorante Alvero
・大澤雄一(おおさわ・ゆういち)シェフ/Ra-mo CUCINA ITALLIANA
・澤田隼人(さわだ・はやと )シェフ/Convivio
・三角光作(みすみ・こうさく)シェフ/pappacarbone
・茶谷公一(ちゃたに・こういち)シェフ/toranomontanicha
競技内容
各シェフ順番に調理、盛り付けを行い、審査員にプレゼンテーションを実施。
- 調理及び盛り付けを行う時間(45分間)
- 審査員へのプレゼンテーション(10分間)
評価基準
以下5つの評価基準および配点を基に、調理プロセスとプレゼンテーションで評価を決定しました。
【①準備工程】10点
調理の準備及び片付け、制限時間の遵守、適切な調理過程、衛生管理。
【②技術】20点
食材の保管、調理等の正しい取り扱いに加えて、効果的に素材を活かせているか。
【③見栄え】15点
プレゼンテーション、色彩バランス、食欲をそそる仕上がり。
【④パスタのゆで具合】20点
パスタの調理時間及び、適切な提供温度、パスタが料理の主役となっているか。
【⑤味付け】35点
食材が持つ風味と調和した味付け、調味料の適切な使用。
外山慎 シェフ
作品名
「Japanese soul(日本の魂)」
木村忠敬 シェフ
作品名
「Asparagus alla Pugliese(アスパラガスのプーリア風)」
大澤雄一 シェフ
作品名
「Spaghetti alla Ossobuco(高森和牛スネ肉のラグー〜オッソブーコ仕立て〜)」
茶谷公一 シェフ
作品名
「PENNE AL FORNO – Fermentation, Forest, and Fire
(ペンネ・アル・フォルノ〜発酵・森林・炎
朴葉で焼いた味噌の香りを纏う 和牛とトリュフのペンネリガーテ)」
三角光作 シェフ
作品名
「La mia vita(温故知新〜私の人生〜) 」
澤田隼人 シェフ
作品名
「Penne Rigate with Whisky-Octopus Ragù(ペンネリガーテ ウイスキー蛸のラグーソース 絡まる風土を樽に込めて)」
優勝者
PASTA CHAMPIONSHIP ASIA 2025 JAPAN
優勝者は澤田隼人 シェフ
澤田隼人シェフ プロフィール
2017年にConvivioに新卒入社、イタリアの素材の味を引き出すレシピを高く評価され、2020年にスーシェフに就任。2022年にはイタリア郷土料理の新店舗YUKA伊のオープニングシェフに抜擢。その後、再びConvivioスーシェフに就任、一つひとつにストーリー性を持たせたオリジナルメニュー開発を行っている。
Pasta Championship ASIA 2025 日本大会結果レポート
それぞれのシェフが食材や食器を準備し、緊張が漂う中、バリラ アジアパシフィック エグゼクティブシェフ アンドレアの「今日で日本のチャンピオンが決まります。」の掛け声で調理がスタート。45分間で大会への想いと洗練された技術を一皿のパスタに織り込み、その後10分間で審査員に向けて渾身のプレゼンテーションを実施しました。
この日の熱い戦いを勝ち抜いたのは、「Convivio」の澤田隼人シェフ。ウイスキー樽を模した器に盛り付け、明石産蛸の旨みとウイスキーの芳醇な香りが織りなす「Penne Rigate with Whisky Octopus Ragù(ペンネリガーテ ウイスキー 蛸のラグーソース 絡まる風土を樽に込めて)」を考案。ウイスキー樽とピートを混ぜて作られたチップで燻製をかけることで、ペンネの穴にまで香りを行き渡らせる独創的な演出が施されています。
澤田シェフは、プレゼンテーションで「イタリアのパスタ料理の本質はパスタをじっくり味わうこと。ソースに使う食材はあえてシンプルにし、うまみの組み合わせと香りをバランスよく仕上げました。」と話しました。
また、アンドレアは大会を「昨年に引き続き、非常にレベルの高い日本大会となり、参加した6人のシェフとも甲乙つけがたかった。」と振り返り、澤田シェフのレシピについて、次のようにコメントしました。
「イタリアで広く親しまれてる蛸のラグーですが、現地ではワインを使うところを日本風にアレンジ、国産ウイスキーを使い蛸の旨みを引き出しつコクと一体感をもたらしています。さらにウイスキー樽のスモーカーを使うことで、パスタだけでなく器からも鰹節を思わせる燻製香を感じさせるという独創性を高く評価しました。」
澤田シェフのオリジナリティ溢れる発想は、11月にマレーシアにて行われるアジア大会での活躍が期待されます。
Pasta Championship ASIA 2025 決勝結果レポート
2025年11月11日に、パスタ界のワールドカップ「バリラ パスタ チャンピオンシップ アジア2025」がマレーシア・クアラルンプールで開催されました 。
アジア大会には、日本、ベトナム、フィリピン、中国、マレーシア、韓国、シンガポール、インドの8カ国から選ばれたシェフたちが集結。激闘の末、フィリピン代表のアーロン・ジョセフ・グリナオシェフが栄光のアジア・チャンピオンに輝きました 。
会場には各国代表シェフが集い、自国の食文化や食材を駆使したパスタを披露。その中でも、フィリピン代表のアーロンシェフが地元の食材とスパイスを巧みに使った「アラミノス・ロンガニサ・ラグーとスモーク・ケソン・プティのスパゲッティ」は、その斬新なアプローチと完成度の高さで審査員から高く評価されました。
澤田シェフは、ウイスキー樽とピートを混ぜて作られたチップで燻製をかけ、ペンネの穴にまで香りを行き渡らせる演出を施した「Penne Rigate with Whisky Octopus Ragù(ペンネリガーテ ウイスキー 蛸のラグーソース 絡まる風土を樽に込めて)」を作り上げ、素晴らしい技術と独創性を見せました。澤田シェフの料理は、観客や審査員に深い印象を与え、特に使用した食材や旨味の引き出し方が高く評価されました。その健闘は大会を通じて大きな話題となり、強いインパクトを残しました。
本大会ではファイナリスト全員のメニューをメディアにも提供。これにより、イベントの盛り上がりを一層引き立て、メディア関係者や参加者に大会の内容を深く体験してもらうことができました。
表彰台には、優勝を果たしたアーロンシェフのほか、2位に輝いた韓国のチョン・チョル・リーシェフ、3位獲得と今回から新たに追加されたメディア賞を獲得したシンガポールのフェリックス・チョンシェフが並びました。受賞者には 賞金とバリラの本拠地であるパルマ フードバレーへのガストロノミーツアーが贈られました。世界的な食文化の中心地であるパルマを訪れるこの機会は、イタリア料理の本質に触れ、未来のクリエイションにインスピレーションをもたらす貴重な体験となるでしょう。
審査員には、バリラ アジア パシフィック エグゼクティブ シェフのアンドレア・トランケーロ氏、グローバル フード サービス ディレクターのニコラ・フィリッピ氏、会場となったサンウェイ大学からパトリック・シアウ氏、マレーシアプロフェッショナル・キュリネール・アソシエイト(PCA)副会長のジャーナリストのシェフ・ペレ・クアー氏の4名が名を連ねました。
本大会を通じて、アジア各国の豊かな食文化とイタリアの伝統的なパスタが高いレベルで融合され、多様性の中にある創造力と技術の可能性が改めて浮き彫りとなりました。それぞれの国のシェフたちが、地元食材や伝統的な調理法、調味料を取り入れたパスタを披露したことで、アジアで進化するパスタやイタリアンが、アジアの枠にとどまらず、世界に通用する価値と実力を備えていることが証明されました。